2015.07.02
サミット2日目は実際に農業で就労継続支援を行う「おもや」を訪問した。施設長の杉田健一さんは、そのトレードマークの黒い眼鏡の下で大きく笑うその笑顔がステキだ。4年前に特定非営利活動法人「縁活」を立ち上げ、農作業の面白さや、やりがいといったことからこうした取り組みに立ち上がった。土を触ったり水を撒いたり、重たいものを運んで汗水流すことから見えてくるもの。「決して楽ではないから、それは人生そのものに例えられる」。そう言って、また真っ白い歯をのぞかせながら大きく笑う。そんな楽観的なところが場を和らげてくれる。
父親の代から農業を営んできたという家系に生まれ、でも自然栽培で農業を起こしたいといったときに「やれるものならやってみろ!」という空気だったという。最初の年に収穫された野菜はか細く小粒の物ばかり。悔しいけれど豆はもう一度畑にばらまいて肥やしにもどした。その時の悔しさをばねに、でも自分たちがやっていることは決して間違ってはいないと信じて、今日もまた土と格闘している。
写真 杉田さんを囲んで「おもや」で働くスタッフたちと。みんなの笑顔が清々しい。自然栽培とは太陽と水と自然の恵みを生かして育てる農業のこと。土の持つ本来の力を最大限に活かして植物の育つお手伝い(支援)をしている。畑で採れた野菜を使ったランチの後は畑見学に。露地栽培では少しでも土地を有効利用しようと様々な野菜を交互に植えている。ビニールハウス内ではイチジクの試食も。