2016.09.21

所、変われば・・・・

20160918_074843_resized20160918_074813_resized_120160918_074852_resized_120160918_074834_resized_120160918_074826_resized

メトロのホームで危険な行為をすれば命取りになる・・・・。とくとご覧あれ。説明の必要もないだろ!

 

写真 パリのメトロで見つけたポスター。思わず立ち止まって笑ってしまった! 世界中の人たちが見てわかるポスターこそ優れものだ!!

 

vin et culture (2016.09.21)  |  未分類  | 

2016.09.19

「Journees Europeennes du patrimoine」――普段見れない文化遺産が一斉に公開

 

20160918_095513_resized20160918_104611_resized

20160918_095441_resized_120160918_104248_resized

テロの厳戒態勢が敷かれているここフランスで、毎年恒例の『Journees Europeennes du patrimoine』(ヨーロッパ文化遺産ディ) が9月17&18日の二日間、予定通りフランス全国で一斉に行われた。これは普段は非公開の文化的価値のあるモニュメントや建物を二日間限定で一般の人たちにも公開しようという催しで、1984年の初回以来、大変な人気を博している。今年は全国17000ヶ所の文化遺産が一般公開されて、約1200万人近い人たちが訪れている。昨今のテロの影響で入場には警官も多数出動して重々しい雰囲気、入口では身分証明書の提出から、ひとりひとりの持ち物検査が入念に行われるなど、例年以上にチェックが厳しい。

日本の国会議事堂にあたる” Assemblee Nationale ” (国民議会) を訪れた私は、朝、9h30からのスタートに7h30には現場に到着。というのも一昨年、訪ねたエリゼ宮(大統領官邸)では8時間かけて並んだ苦い経験があるからだ。しかし、今年はテロの脅威からか観光客が激減していることもあり、訪れる人の数も少ないように感じる。2時間待ってすんなりと中に入れたのは本当にラッキーだ。今年のテーマは「文化遺産と市民権」。イスラム過激派による内戦からシリアやイラク、アフリカなどの難民が押し寄せている現在のヨーロッパに於いて、改めて自国の歴史・文化をもう一度見直し、仏国民としての誇りを取り戻そうというメッセージが伝わってくる。

議事堂の心臓部でもある本会議場はTVなどで中継されて目にするものよりも実際にはとてもコンパクト。しかしその議長席と演壇をまじかに見ると、まさにこの場所でフランスの政治が行われている〈現場〉であることにちょっと胸が高鳴る。歴代の国会議員たちの口角泡を飛ばしながら左右がお互いに主張する光景がまぶたにチラつく。そんなリアルな体験に、まさにフランスの二院制政治の大舞台に今こうして自分が立っていられることに不思議な感覚を覚える。こうして文化遺産を潔く公開し、一人でも多くの人たちにフランスの底力を見せることがテロリストの脅威に屈しないフランス人のプライドでもあり、懐のでっかさでもあることを感じた一日だった。

 

写真 赤いビロードのベンチシートの最前席には「大臣席」と書かれた一角がある。歴代の政治家たちは一度はここに座ることを夢見ているのだろうか。セーヌ河岸より見た国民議会の正面、ブルボン宮の建物を使っている。初代の議長を務めたジャック・シャバンデルマスの名を記した金のプレート。隣接するお洒落な” 仏共和国グッズ “を売るショップのショーウィンドウには赤白青のフランスの国旗に見立てた実用的なマグカップなど、フランスっぽいお洒落なデザインが多い。

 

 

 

vin et culture (2016.09.19)  |  未分類  | 

2016.09.11

次世代の光アートをクリエートする石井リーサ明理さんの新たなる挑戦

akari1

akari4akari3akari2

akari5

光が放つ不思議な浮遊感、照らし出される角度や加減により幽玄の世界を演出したり、あるいは色彩の寒暖によって一瞬のうちに無機質な空間が生き物のように生命を帯びてくる。” Concepteur lumiere ” ―すなわち光の概念を創りだすクリエイターというのが石井リーサ明理さんの肩書である。この分野ではすでにパイオニア的存在として世界的に有名な石井幹子さんを母親とし、現在ではパリと東京で二人三脚で仕事をしている。その作品郡は日本国内では「東京ゲートブリッジ」や「東京タワー」「銀座の歌舞伎座」などのライトアップに代表され、また海外では「メッツのポンピドーセンター」や「ローマのコロッセウム」「ベルリンのブランデンブルク門」など光アートのパフォーマーとして数えきれない作品で世界中から高い評価を得ている。

光の芸術といっても日本ではまだあまり馴染のないものであるが、ヨーロッパではずっと昔から夏の夜空を飾る風物詩の花火と共に生活の一部として取り入れられてきた。たとえば高級ジュエリーのブティックではその光の当て方次第で輝石は120%の輝きを放つことができる。また美術館に飾られているオブジェも光の加減や向きによってアーチストの芸術性を余すところなく堪能できる。「アーチストが絵筆を持つように、私たちは光を自由自在に駆使することによって建物やモニュメントに息を吹き込むのです。」とリーサ明理さん。たとえば尾道にある天寧寺の三重塔、3色の異なった光をライトアップすることによって、また昼間とは違ったまったく異なる幻想的な建物に早変わりする。その様は感動的である。

毎年、9月に開催されるパリの国際インテリア見本市「MAISON & OBJET」には世界中からインテリアデザイナーや建築家が大勢訪れる。光の芸術がインテリアの一部として果たしてどう使われるのか? そんな未来への可能性を探ってほしいと主催者側からの要請で今年は4回目の参加だ。テーマは” WHAT’S LIGHTING DESIGN ? ”

今回は日本の高度な世界最先端技術を駆使した住友化学が開発した高分子有機ELによる照明が目を引く。世界で初めて電極以外のすべてを塗布技術により作成した10cm四方の照明パネルは” 目にやさしい自然な光 ” が特徴だ。そのほかにもオフィス家具のオカムラと共同で働くオフィスの環境を光によって癒しの空間に変えようと、コンピューターのルーターでオフィス内の光を感知して朝は白い光・昼はオレンジと徐々に変化させていくことによって人間の体のバイオリズムに反応させながら疲れを取り除く効果に期待が高まる。

70年代、オイルショックの影響で照明デザインは電力の浪費と受け取られ日本国内では不遇の時期を過ごす一方、「日本に仕事がなくても地球上のどこかにはあるはず」とオイルマネーで建設ラッシュに沸く中東をはじめ海外での仕事をこなし実績を作っていった母親の石井幹子さん。そんな彼女のDNAをもつ娘のリーサ明理さんのパワフルで繊細な感性が次世代の照明技術によって、世界中の建築や都市計画のコンセプトをどんどん変えようとしている。

 

写真 トレードマークの長い黒髪にキリリとした眼差しが印象的なリーサ明理さん。住友化学が開発した高分子有機ELは” 優しい光 ” が特徴。花をイメージした照明の前で。朝日から夕陽まで一日の光の変化が山の稜線をどう浮かび上がらせるかをテーマにしたインスタレーション、まさに光が変化してゆくにつれリラックスさせてくれる。高分子有機EL技術を用いた照明は日本古来の洗練された色調を表現できる。

 

 

vin et culture (2016.09.11)  |  未分類  | 

HOME

    • Les Amis de l’ Esprit Ali mentaire
    • 隣人祭り

    • あぁ、8月のパリ!
    • 「貴女は勇気ある人です。フランスは勇気が好きです。」--シモーヌ・ヴェイルの死
    • あぁ~~~ファルニエンテ ! 南仏プロバンス流ライフスタイル
    • 見よ! “BUFFALO BIKERS” たちの熱い視線を・・・・・
    • アーチストがパティシエとコラボしたら?

    • 2017年8月
    • 2017年7月
    • 2017年6月
    • 2017年5月
    • 2017年4月
    • 2017年2月
    • 2016年12月
    • 2016年11月
    • 2016年10月
    • 2016年9月
    • 2016年8月
    • 2016年7月
    • 2016年6月
    • 2016年3月
    • 2016年1月
    • 2015年12月
    • 2015年11月
    • 2015年10月
    • 2015年9月
    • 2015年8月
    • 2015年7月
    • 2015年6月
    • 2015年4月
    • 2015年3月
    • 2015年2月
    • 2015年1月
    • 2014年12月
    • 2014年11月
    • 2014年10月
    • 2014年9月
    • 2014年8月
    • 2014年7月
    • 2014年6月
    • 2014年5月
    • 2014年4月
    • 2014年3月
    • 2014年2月
    • 2014年1月
    • 2013年12月
    • 2013年11月
    • 2013年10月
    • 2013年9月
    • 2013年8月
    • 2013年7月
    • 2013年6月
    • 2013年5月
    • 2013年4月
    • 2013年3月
    • 2013年2月
    • 2013年1月
    • 2012年12月
    • 2012年11月
    • 2012年10月
    • 2012年9月
    • 2012年8月
    • 2012年7月
    • 2012年6月
    • 2012年5月
    • 2012年4月
    • 2012年3月
    • 2012年1月
    • 2011年12月
    • 2011年11月
    • 2011年10月
    • 2011年9月
    • 2011年8月
    • 2011年7月
    • 2011年6月
    • 2011年5月
    • 2011年4月
    • 2011年3月
    • 2011年1月
    • 2010年12月
    • 2010年11月
    • 2010年10月
    • 2010年9月
    • 2010年7月
    • 2010年6月
    • 2010年5月
    • 2010年4月
    • 2010年3月

    • 未分類 (206)
  •  
  • 2016年9月
    月 火 水 木 金 土 日
    « 8月   10月 »
     1234
    567891011
    12131415161718
    19202122232425
    2627282930  

  • 南谷桂子
    vinetculture@wanadoo.fr
    フランス在住
    株式会社ワインと文化社
    代表取締役・ディレクター

Copyright © 2010 vin et culture, Inc. All Rights Reserved.