2017.06.26
ブル~~~ン、ブル~~~ン、おもいっきりアクセルをふかす音だけで、通はそれが『ハーレー・ダビッドソン』だと分かるらしい。お揃いの黒の革ジャンやジャケットの背中には炎からダッシュしてくるバッファローが刺繍してある。その名も『BUFFALO BIKERS』の仲間たち。年恰好は五十路をとうに超えている人たちばかり(!?)。中には還暦のひともいる。一見、ちょっと怖そうな中年の暴走族みたいだけれど、でもみんなムチャクチャ若くてかっこいい! 勇気を奮って彼らと言葉を交わしてみると、 外観からは想像もつかないぐらいに人懐っこい人たちばかりだ。人は見かけが90%・・・というけれど、イヤイヤ、やっぱり見かけじゃない。
リーダーのパトさんはこの道30年のベテラン。2014年にバイカーたちの交流を目的に、このNPOを立ち上げた。「バイクを通じて様々な集まりをオーガナイズしているんだ。」という。それは海・山・お城見学・ワイナリーを訪ねたり・・・といった観光目的から、コンサートに参加したり、あるいは身障者たちにもバイクを体験させてあげたりと社会活動にも余念がない。その収益は身障者を支えるNPOにすべて寄付している。
日本でも中高年のバイカーたちの集まりは存在するのだろうけれど、でもこうしてハーレーを愛する人たちだけで創ったNPOなんて何てステキなんだろう! 仲間内の「遊び」だけに留まらず、こうした社会活動にも貢献している。そんなところにパトさんの思い入れが感じられる。それはまた、今のフランスの中高年の人たちのボランティア精神に通ずる。実にフランス的である。
写真 真ん中のサングラスをしている人がパトさん。一見、怖そうだけれど話をするととても優しくてヒューマン。中高年が第二の人生を謳歌する姿が何ともうらやましい。