2017.06.19
6月17 & 18日、二日間だけの「Les Ephemeres」というイベントに行ってきた。パティスリー界の巨匠、フィリップ・コンティチーニとアーバン・アーチストのコンゴが創作した目にも鮮やかな菓子はフィリップが制作した40X60cmサイズの巨大なビスキュイをキャンバスに見立てて、コンゴが吹付と絵筆で自由に描いていく。次々と即興で生まれる菓子にナイフが入れられる。一つとして同じモチーフはない。見た目も鮮やかながら、口に含むと生クリームとビスキュイが程よくミックスされて、そこにフロール・オランジェ(オレンジの真っ白い花のアロマは日本人にはちょっと意外感があるかもしれないが、でもこれはれっきとした食品用アロマ) が口中で広がってゆく。
フランソワ一世通りといえばパリの高級ショッピング街。パラスホテルやブランドショップの立ち並ぶシックな界隈だが、そこに突然グラフィティー(落書き)で塗りたくられたギャラリーが目に飛び込んでくる。4月からここで展覧会を開いているアーバン・アーチストというジャンルのコンゴは、かつてエルメスのスカーフのデザインを手がけたり、ドウムのクリスタルを創作するなど精力的に活動している新進気鋭作家。ギャラリー内は壁から天井、階段の手すりに至るまで自由自在に描きなぐったグラフィティーはお洒落でカッコイイ。そんな彼が「フィリップと是非、お菓子でコラボしたい」という念願が叶い、ふたりは意気投合した。初日には何と1000個近いパティスリーが飛ぶように売れていった・・・・!
写真 食べてしまうのがちょっと惜しいようなアーティスティックな菓子、食品用の吹付やチューブに入った食用ペインティングを大きな5絵筆に付けてビュンビュンと飛ばしていく様がモニターに映し出されていく。フィリップのラボがまさにアトリエに早変わりした瞬間だ。インタビューに答えるフィリップ。5人いるお嬢さんのうち二人とツーショット、とても優しそうなパパの表情だ!