2016.07.29
このブログにも何度か登場いただいた『鹿嶋パラダイス』の唐澤秀さんとその仲間たち、いよいよ7月16日に待ちに待った” Paradise Beer Factory ” 略してPBFがグランドオープンした。赤レンガを積み上げたカウンター越しにはビンテージのレコードプレーヤーがきらりと光る。茨城県の「鹿島神宮」といえば全国にある鹿嶋神社の総本社、千葉県の香取神社や同じく茨城県の息栖神社と並ぶ東国三社と言われている。『常陸国風土記』によれば東国随一の古社とも記されており、武道では篤く信仰されている・・・といってもピンとこない方も少なくないに違いない。しかし「奈良の鹿」もここ鹿島神宮が発祥といえばウンとうなずく方も多いことだろう。そんな由緒正しい神宮の参道を彩るように『鹿嶋パラダイス』はお洒落なブラッスリーとして人目を引く。ブラッスリーとは地ビールを生産する場所のことを言うフランス語だが、まさに店の奥ではステンレス製の巨大なタンク内で発酵中の小麦麦芽の酸っぱい香りが辺り一面に漂っている。
「本当に美味しくて、真に安全で、健康にも良くて、 環境にも負荷をかけない、 全てそんなものに囲まれた生活って幸せ! それをやってしまおうってのが鹿嶋パラダイスです。」と唐澤さんは言う。鹿嶋に土地を借りて9年目。少しずつ地元の農家の信頼を獲得し、耕す畑の面積も飛躍的に増えていった。今ではこの一帯の農家のリーダー的存在として茨城県の自然農業のイメージを刷新する。天日干しによる自然栽培米、大豆、パン用小麦、ビール麦、野菜・・・と数多くの農作物は唐澤さんたちみんなの汗と涙の賜物。彼らのエネルギーを受けてすくすくと育っている。
そんな自然の恵みをたっぷりと受けて出来上がったオレンジ色がかった乳白色のパラダイスビール、ヴァイツェンと呼ばれるドイツのバイエルン地方特有の上面発酵させたビールをモデルにしたもので、清涼感があり口当たりがまろやかなのが特徴だ。細かい泡がまるで生クリームのように唇にまとわりつく感触がたまらない。病みつきになること間違いなしだ!!
写真 黒色のTシャツ姿が唐澤さん。自然農業に対するぶれない彼の姿勢は多くのスタッフをひきつけてやまない。彼らの笑顔こそがPBFのトレードマークだ。http://kashima-paradise.com/