2015.11.28
パリの同時多発テロから2週間がたった11月27日(金)の朝、パリ市内にある「アンバリッド廃兵院」では犠牲者を弔う哀悼式が行われた。オランド大統領をはじめとする新旧すべての閣僚がその政治の右・左に関係なく着席し、その重々しい雰囲気の中で約10分間、130名の犠牲者の名前と年齢がひとりひとり読み上げられた。その後、オランド大統領がただひとりテロリストに対する憎しみ・国家として屈しない断固たる態度を表明する内容のスピーチを行い、最後は国歌のマルセイエーズで締めくくられた。
厳戒態勢が敷かれるパリ市内、しかし犠牲になった人たちに哀悼の意を捧げようとパリ市内では至る所、各自がそれぞれの想いで自由・平等・博愛精神を意味する赤・白・青のトリコロールのフランス国旗がたなびいていた。
今年の1月、テロリストによる新聞社の襲撃後「Je suis Charlie」と書かれた紙を掲げて無言で連帯感を表明していたパリジャンたち。しかし、今回の同時多発テロでは国旗を翻し「フランス共和国」の一員としての連帯感を誰もが自然な形であらわしていた。
写真 ブティックの扉やレストランの入り口、マンションの窓、ユダヤ教が被るキッパと呼ばれる帽子を販売する店でさへも赤・白・青と3色重ねで連帯感を表明していたパリの一日。各自各様、それぞれの形で無言でテロに屈しない強い決心を表現していた。