2015.03.30
桜前線真っ只中の日本列島、こんなにも美しい光景は世界広しといえども、ここ日本だけのものではないだろうか。大勢の外国人観光客もこの時ぞとばかりに大挙して押し寄せてくる。観光立国としての地位を不動のものにしている今日の日本だが、こうした自然の美しさは他の何物にも代えがたい日本が世界に誇れるもの。ひと際輝いている。
今年は終戦70年ということもあり、靖国神社にお花見に行った。境内には薄いピンク色の染井吉野をはじめ、山桜・寒桜・富士桜・緋寒桜・枝垂桜・ウコン桜など600本の桜が植えられている。これは明治3年、木戸孝允公がここに初めて染井吉野を植えたのが始まりだと説明書きにある。その中には東京の桜の開花を観測する標本木もあり、それが5~6輪咲くと気象台から東京の桜の開花が発表されるのだという。すでに標本木も満開を迎えて準備万端整ったような感じだ。
それにしても、こんな儚い可憐なピンク色の花に一喜一憂する日本人の心。老若男女、この日ばかりは誰もがそんな桜の花を前にうっとりとしている。そんな繊細な気持ちをいつまでも絶対に絶対に失わないでいてほしいと切に願った今年のお花見である。
写真 東京「北の丸公園」のお堀に見事に咲き乱れる桜の花。靖国神社の境内には染井吉野が誰もが手の届くところに咲いている。日本人に混じって外国人観光客が大勢訪れている。