2014.06.13
去る6月7日、北海道のサホロで “『ソーシャルファームジャパン・サミットin 新得』――仏ジャルダン・ド・コカーニュに学ぶ就労支援シンポジウム” と題されたシンポジウムが開催された。社会的弱者の就労支援を農業とデザインでおこなう仕組み作りを展開していこうと、1991年にフランスで設立され現在では130ヶ所の実績と歴史で成功を収めている仏NPO法人「ジャルダン・ド・コカーニュ」(Jardin de Cocagne) を紹介。創設者であり活動家のジャンギィ・ヘンケル氏、そしてジャルダンを2009年から日本に紹介している筆者、ソーシャルファームジャパンの理事長、炭谷茂氏、武蔵野美術大学造形学部基礎デザイン科主任教授、宮島慎吾氏、社会福祉法人豊芯会理事長、上野容子氏、NPO法人共働学舎副理事長、宮嶋望氏、そして今回のシンポジウム開催に向けて尽力してくださったNPO法人コミュニティシンクタンクあうるず専務理事、菊池貞雄氏という強力なメンバーで第一回目のサミットが行われた。
当日は予想を上回る150名の就労支援事業者が日本全国から参加。NPO法人、社会福祉法人、民間企業などに加えて行政、ジャーナリストとあらゆる分野の人たちが集まる盛大な催しとなった。また” Social Firms “のロゴマークの付いた製品を全国的に展開・販売していこうと様々な商品ブースも設けられて大いにアピールした。非正規雇用・ワーキングプア・高齢者・難病患者・引きこもりの若者などなど、日本における社会的弱者の雇用はまだまだ課題が多く、ひとりでも多くの人たちを就労させるためには” 第三の職場 ” が必要であることを訴える。その一歩として社会的企業= Social Firms の日本における認知度が今後、急速に進められることを願っている。そのスタート地点として、今回第一回目のサミットが北海道で開催されたことは象徴的であると同時に、それに参加できたことを大変誇りに思う。
写真 「ソーシャルファームジャパン」の強力なメンバーが全員勢揃いして記念撮影。ヘンケルさんと私の基調講演、サミット開催を提案し、実現に向けて尽力してくださった菊池さん。参加者全員による懇親会には地元の食材を使った料理が並ぶ―新得漁業組合サホロサーモンのお造り、新得産山わさびを添えて。トムラウシジャージー牛のほほ肉スモークとコンビーフ、宮下農場産サヤアカネのサラダ。” Social Firms “のロゴマークの付いた社会的企業が作る製品が会場を訪れた人たちに大いにアピールした。