2013.11.02
東京・四谷にある上智大学の招聘で『隣人祭り』の講演をおこなった。ミュリエル・ジョリヴェ先生が受け持つフランス語学科の大学2年生を対象としたクラスで「Fenêtre sur Cours 」という特別授業だ。毎回、映画監督とかフランスのマンガを日本語に翻訳する人とかちょっとフランスと係わりのある人たちが呼ばれるらしい。私もパリ発祥の隣人祭りを日本に広げる活動をしていることからお声がかかった。
それにしても今どきの若者は” 無関心 ” と言われてるけどジョリヴェ先生のクラスの生徒たちは違った。みんな隣人祭りにとても興味を持ってくれて「私の住むマンションでは年配の人たちに代わって住民がスーパーに買い物に行ってあげている」とか「文化祭の時には学年とは関係なしにいろいろなイベントを一緒に考え、立ち上げて知り合いの輪を広げている」「私のマンションでは住民がどんどん引っ越しをしてしまうので果たして隣人祭りをやっても毎年参加する人たちの顔ぶれが変わってしまう。それでも大丈夫ですか?」と真摯に質問してくる生徒もいた。
twitterとかfacebook、Lineなどで知らない人ともつながることに慣れている若者世代だからこそ、この隣人祭りをもっと、どんどん大学のキャンパスでも広めてほしいと思う。2011・3・11の時に被災した仙台とパリがスカイプでつながりあったこと。時差の関係でパリではカフェオーレとクロワッサンで朝食を、仙台では夕方の時刻に100人の炊き出しで大いに盛り上がったことを伝えたらみんなの目が一段と輝いていた。そう、折角フランス語を勉強している君たちだからこそフランスのキャンパスでも大学生と隣人祭りの日にスカイプでディスカッションできたら、また新しい角度でフランスと近づくことができると思うのだが。来年の5月にはぜひとも上智大学のキャンパスで隣人祭りを盛大に開催してほしい。
写真 「Fenêtre sur Cours」の授業には40人近い生徒たちが参加してくれた。哲学の教授のエルヴェ先生も後ろのほうで参加してくださった。