2013.04.01
カトリックの信者たちにとっては「復活祭」のお祭りはとても重要だ。どうして、その日に卵の形をしたチョコレートを食べる習慣があるんだろう?とフランス人に聞いてみたら「卵」は生命の誕生をシンボライズしたもので、復活祭の日に卵を贈る習慣はここから来ているのだという。
という訳で日本ではバレンタインデーにチョコレートをプレゼントするのが常だが、ヨーロッパでは復活祭の日が年間チョコレートの売り上げナンバーワンを誇るらしい。(クリスマスと同じぐらい!)パリのお菓子屋さんのショーウィンドーでも今いろんな形をしたチョコレートが花盛りだ。中でも「雌鶏」を模った巨大なチョコレートは一体どうやって食べるんだろう?!と首をかしげてしまうぐらい桁違いに大きい。かなずちで割ってみると中からいろんな色の卵がドヤドヤとたくさん出てくる。その様子がとてもかわいらしいので、きっと小さな子供たちも大喜びに違いない。
もうずっと前のことだが復活祭の週末を利用して休暇に出かけたことがある。宿泊していたホテルの敷地内では草むらの影に卵を隠して宿泊客がバスケットを持ってその卵を見つけるという余興に花が咲いていた。娘がまだ小さかったので一緒に無我夢中で探したのを覚えている。最近ではパリ郊外の公園でも「卵狩り」をオーガナイズしているところもたくさんある。でもこうした復活祭の日にチョコレートを頬張るたびに思い出される記憶というもののなかに、フランス人は間違いなく「卵狩り」の光景が目に浮かぶのだろう。