2011.03.17
東日本の被災者の皆さまには心からのお見舞いを申し上げます。そして、一刻も早い復興を心からお祈りいたします。
「カタストロフ―天変地異」の大きな見出しが一斉にフランスの新聞の一面記事にならんだ。マグニチュード9、真っ黒い津波が三陸海岸を猛スピードで襲っていく。その恐ろしい光景に世界中が言葉を失った。そして、いま、福島原子力発電所の爆発で大量の放射性物質が大気中にまき散らされている。いったい、どうして? どこまでこんな最悪なシナリオが待っているのだろうか! 遂に来るべきものが来てしまったのだろうか。
遠く離れているもどかしさ、どんなに最悪な状況を想定してもやっぱり日本のみんなと一緒に現地で復興に向けて行動したいと願う。地震以来、フランス人の友人はほぼ全員、間違いなく私に応援コールをしてくれた。普段、ご無沙汰している人、関係客先の人、いつも買い物している近所のマルシェのおじさんやおばさん、建物の隣人、町を歩いていても私が日本人だと分かると「頑張って、ボンクラージュ!」と声をかけてくれる。中には「ブルターニュやプロバンスに家があるので、貴女の家族や友人などで一時”疎開”したい人たちがいれば、いつでも受け入れ体制はOKよ。」と手を差し伸べてくれる友人もいる。本当にありがたいことだ。
想像を絶する天災を前にして人は無力であることを学んだ。しかし、また人はどこまでも助け合い、つながり合えることも知った。いま、”連帯感”があの忌まわしい津波を超えて世界中から押し寄せ、それが連鎖反応を起こして広がっていることを心から嬉しいと思う。
写真 フランスの各新聞の一面記事には大震災の悲惨な様子を伝える見出しが大きく躍る