2010.06.07
フランスの大衆紙「フィガロ」の土曜版に『東京の男』と題して菅直人、新首相の顔写真がカラーで載った。つい、先週、沖縄の普天間の米軍基地移転先が振り出しに戻ったことを一面記事に報道したばかり。保守系の新聞だから日本に関心をもつのも分かるが、それにしても、こう首相がころころ変わる日本の政治に対する不信感はもう沸騰点に達している。
「福田・安倍・麻生・鳩山」と4人続いた首相は、いずれも筋金入りの政治家を家系にもつサラブレッドファミリー。でも全員が途中で投げ出した!そこに現われたのが菅さん。普通のサラリーマン家庭に育ち、60年代の西洋政治理論をベースにした社会主義思想に傾倒し、この30年間、草の根市民政治を展開しようとしたが失敗を3度も繰り返した。「イラ菅」とあだ名されるほど、すぐキレル。経済音痴ではあるが、でも彼はすぐに学ぶ能力を持っている。今年の1月に財務大臣に任命されて以来、どのスペシャリストに聞いても彼は経済通になったと米国系大手銀行のロビイストは証言している・・・・と、まあこんな感じで紹介されている。
でも親の七光りのお坊ちゃま政治家よりも、国民の痛みを少しは分かってるリーダーが”本気で日本を変えていこうよ!”と立ち上がってくれたことに、ちょっとは期待したいと私は本気で思う。フィガロ紙は「顔の見えない日本の政治家」を揶揄してるのだろうか、「ジャンポール・ベルモンドに似てるって言われてるんですよ!」ってフランスのジャーナリストに愛想を振りまいている菅さんの姿、そんな彼の本音も決して紹介することを忘れないでいた。
(写真 5月5-6日のウィークエンド版のフィガロ紙に紹介された記事)